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2011.3.7
花芽のからくり
秋に気温が下がるころ、クンシランの花芽は、最低温度10℃前後の低温に
約40日間当たることで花芽の休眠が破れて、花茎が伸長し開花します。
したがって秋早くに室内に取り込んで最低温度が17~20℃以上ある暖かい場所に
置いておくと花が咲かなかったり、花茎が十分伸びずに葉のすぐ上で開花したりして
しまいます。
関東地方以西では11月下旬~12月上旬までは、戸外に置いておいたほうが
確実に低温に当てることができます。ただし、霜には絶対に当ててはいけません。
この10℃前後の低温に約2か月間当てる条件は、洋ランのデンドロビューム・ノビル系の
花芽分化の場合と似ています。
クンシランはデンドロビュームほど日光を必要としませんが、
温度条件はよく似ているので、入室時期は同じころになります。
おおむね葉の枚数が17~18枚で最初の花が咲きますが、近年10~12枚で咲くものも
出始めました。花芽は通常1個ですが、とぎどき2個つけることがあります。
寒冷地では、秋に暖房を入れる前の低温で花芽の休眠が破れ、
暖房を入れると花芽は春がきたと思って花茎を伸ばして開花します。
ところが、春に少し暖かくなり暖房を止めたころに10℃前後の低温にあうので、
本来は翌年の春に開花するはずの花芽が伸びてきてその年の春の終わりごろ二度目の花が咲く場合が
あります。この場合、翌年は花が咲きません。また、十分低温にあう前に暖房を入れると春に開花せず、
春に低温に当たることで初夏に開花することもあります。
開花中から開花後の管理
花茎が伸びて1~2輪咲き始めるとわくわくしてきます。開花中から来年もうまく花を咲かせるための
ポイントを押さえておきましょう。
置き場
開花中は直射日光を避けた明るい室内に置きます。透明なガラス越しの日光
を当てると葉焼けを起こすので注意しまし
℃が理想的です。最低温度が15℃以上あると花茎がうまく伸びません。
花後は霜の心配がなくなったら戸外で栽培できます。ただし直射日光は避け、
春と秋は30%ぐらい、6~9月は50%ぐらいの遮光をします。また、
いつも同じ方向から日が当たると株の形がくずれるので、月に1~2回は180度株の向きを変えて反対側か
ら日光に当てましょう。
耐寒性は強く、霜が降りない地域なら庭たりしなければ戸外でも栽培できますが、
冬に油断して一晩でも氷点下にあわせると葉が非常に傷んだり枯れてしまう場合があるので注意しましょう。
水やり
蕾が見え始めるころから鉢土がよく乾くようになります。鉢土の表面が乾い
たらたっぷりと水やりしましょう。夏は乾燥するので、1日に1回程度、朝か夕方に水を与えます。
秋に気温が下がったら徐々に減らしていきますが、鉢土の表面が乾いたらたっぷりと水をかけましょう。
肥料
花茎が伸び出して新しい蕾が展開を始める2月から、鉢花用の緩効性化成肥料か油かすと骨粉入りの
固形肥料の置き肥を施します。同様の肥料で、2回冒を3月、3回目を4月、夏は肥料を控え、
4回目を9月に施します。
病害虫の防除
軟腐病 高温多湿期には、葉がゆでたような状態になって腐ることがあります。
ほかの株から離して、マイシン剤を散布します。
ナメクジ 葉や膏にかじった跡や葉の表面を這った跡が残っています。
夕方暗くなってしばらくすると出てきたものや、鉢の裏にいるものを捕殺します。
花後の花茎切り
花後にタネをとる予定がなければ、花茎の基部で切ります。ナイフで少し切れ込みを入れ反対側
に傾ければ簡単に折り取れます。
植え替え
適期 2年に1回の割合で、開花後の3~4月に植え替えます。
方法 49ページの写
真を参考に行ってください。植え替えの1週間前から水を与えず、根を柔らかくしたうえで行います。
作業後の管理
作業直後は、水をたっぷり与えます。1過間ほど明るい日陰で管理し、鉢土が乾いたら水を与えます。
その後1か月ほどた ったら、肥料を施して通常の栽培を行います。
株分け
適期 大株になりすぎたり、繁殖を目的とする場合、子株が親株と同じぐらいの大きさになったら、
植え替えと同じ時期に行います。
方法 上の写真を参考に行ってください。植え替えと同様、1週間程度水を切って根をほぐしやすくしてから行います。
株と株の間にナイフを入れて分けるときは、子株にも根がついていることがポイントです。
作業後の管理 植え替え後の管理と同様に行います。
植え替え(適期は3~4月)
株分け(適期は3~4月)

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